象牙美術宝庫 〜伊豆〜

手彫り象牙球(多層球) 象牙美術宝庫

重量270キロ 100本以上の象牙を合わせて彫り上げた中国の職人さんが

3代に渡って手彫りにより作られた屈指の超大作です。

シャンデリアの細かい網目や柱の透かし彫りなどは圧巻で、後継者が居ない為

現在は作成不可能だそうです。

かつては中国広東省・国立国際貿易会館の正面玄関に「中国工芸品の代表作品」

として飾られていて、世界中のバイヤーの方々が目を付けていた作品で、様々な方々

(名称は省略)の協力で購入する事が出来た作品との事です。

見ていると時間を忘れてしまう位迫力があります。

象牙美術宝庫
象嵌作品

数ある象牙の彫刻作品の中に一つだけ印材がありました。

ガラスケースの中にありましたので、間近で確認出来なかったのが残念ですが

象嵌(ゾウガン)の「入月虎」という作品です。

立派な大きさで、印面サイズは印鑑登録にギリギリ可能な24ミリ位ではないでしょうか。

同業者の親睦旅行で伊豆へ行った時に立ち寄った美術館です。

実はあまり期待しておりませんでしたが、そんな自分が愚かでした。

写真はごく一部に過ぎませんが、どれも見とれてしまう作品ばかりです。

驚いた事に、こちらの展示品は美術館の経営者の、とある会社の社長さんの個人所有物だそうです。

ハンコや象牙に興味の無い方でも伊豆へ行かれた際は是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

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巨大な彫刻物が多い中で、大きさとしてはかなり小さい部類になりますが、これも非常に優れた手彫り作品で

多層からなる象牙球彫刻です。

写真一番右が完成した作品です。

説明によりますと、1933年製の手彫り20層の作品です。

尚、同様の多層球手彫り作品の世界一は25層で、現在は台湾の故宮博物院に所蔵されているそうです。

一つの象牙の塊を外側から彫り出した球で、分解や接着は一切していない完全なる手彫り作品です。

彫刻過程がよくわかるように、それぞれの段階ごとの作品も完成品とは別に展示してありました。




全ての展示品に圧倒された見学会でした。

行って本当に良かったです。。

手彫り象牙球(多層球) 象牙美術宝庫
手彫り象牙球(多層球) 象牙美術宝庫
手彫り象牙球(多層球) 象牙美術宝庫
手彫り象牙球(多層球) 象牙美術宝庫

これも手彫りの作品です。

人物や籠だけでも見事な物ですが、驚くのは籠の中です。

中に何が彫ってあるかは残念ながら覚えておりませんが、これは一本の象牙から

作られております。

籠に可動式の蓋などはありません。

籠の中の彫刻は籠の外から手彫りの工具を使い彫ったものです。

技術の素晴らしさは、この短い文章では伝えきれないほど見事なものです。

象牙美術宝庫

館内ではガイドさんによる丁寧な説明があり、「手彫り」作品と「機械彫り」作品の区別がきちんとされておりました。

機械彫りと言っても、印鑑の機械彫りとは違い、ロボット彫刻機が自動的に彫ってくれる訳ではありません。

ここで作っている訳ではありませんので、彫刻機械を見る事は出来ませんでしたが

説明では、彫刻道具が電動であるだけで、作品はあくまでも職人さんが手で仕上げる方法だそうです。

印鑑彫刻に例えると、「ペンシル」と呼ばれる工具を使い職人さんが仕上げる「手仕上げ」工法といった感じでしょうか。

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