印鑑を手彫りしている写真です

手彫り印鑑:はんこと運勢は関係ありません
本サイト内のリンク一覧
本サイト内の文章で付記説明の必要な語句にはリンク先で別途説明文があります。

実際に職人が手彫りしている写真です

インターネット上で宣伝されている手彫り印鑑の99.9% 及び店舗の大部分で「手彫り印鑑」として売られているものは

「手彫り」ではありません。

では、どうすれば「手彫り」と「手彫りでない」印鑑の区別が出来るのでしょうか。

いわゆる「土手彫り」でしょうか。

それとも印面の(底の部分の)傷でしょうか。

残念ですがそれだけでは判別できません。

結論を言いますと、字入れも含めて印鑑の彫刻作業を全て見ているか (一部見学では判別出来ません)

彫刻途中(字入れも含め)の写真をもって証明するしか方法はありません。

よく、彫刻過程を順に写真で紹介しているサイトがありますが、それではなく

実際の注文品の彫刻過程を順に写真で証明しなければ意味がありません。


「私はプロ(印章技術者)だから印鑑を見ればわかる」とおっしゃるハンコ屋さんも多いでしょう。

確かに、あから様にわかる「手彫り偽装」をした印鑑はわかるものも多々あります。

しかし、技量のある職人さんが巧妙に手彫り偽装したものは

印鑑や印影を見ただけではわからない物も多いのです。

「字は自分が書いた文字を採用し、彫刻機械で浅く彫りその後『底さらい』で深く彫る」など偽装されたものは

判別が難しいのが現実です。

なぜそんな手の掛かる事までして偽装するのでしょうか。

それは「手彫りはもっと手が掛かる」からです。

よく、「倍寸で見本を見せ、お客様が納得すれば手彫りに入る」というお店がありますが

白紙に倍寸で墨(黒)文字を書くのは「光電式彫刻機械」で荒彫りをする都合でそうするのです。

「荒彫りは機械で」という方式は、この光電式彫刻機械で大部分を彫っているのです。

機械が荒彫りをしている間は無人でも機械がきれいに彫ってくれます。

そうして荒彫りされた印鑑をいくら職人さんが仕上げをしても当然ですが手彫りとは言いません。


手彫り印鑑を作る際、印面に印影の基本となる字を書きます。(字入れと言います)

「版」ですから通常の字と左右逆に字を書きます。

●字を左右逆に書く事の手間

●1から荒彫りを始める事の手間

この二つを考えると、例え技量のある職人さんでも、巧みな偽装をして

「手彫り印鑑」として販売した方が楽だから手彫りの偽装がされるのです。

誤解の無いように説明致しますが、印鑑は印影が命ですので

「手彫り」でも「手仕上げ」でも印影が素晴らしいものであれば問題ありません。

例え「手彫り」であっても技量の無い職人さんが作った印鑑は当然価値が低いです。

しかし、「手彫り偽装」が印章業界の大きな汚点となってしまっているのは

「手彫り」印鑑を求めているお客様に手彫りではない印鑑を「手彫り印鑑」として販売している事なのです。

お客様の信頼を裏切る偽装は、「印鑑は印影が命だから手彫りも手仕上げも変わらない」など

言い訳に過ぎません。

「天然物の魚介類を提供」と宣伝しているお店で、お客様に養殖魚の刺身を出して

その嘘を指摘されたら「天然物より養殖物の方が脂がのって美味しいですよ」

と言い訳しているのと同じです。

「手彫りでなくても印鑑の字は職人の文字を採用」という言い訳は

「養殖魚でも稚魚は海で捕りそれから養殖した」とでも言ったところでしょうか。

食品偽装、耐震偽装、産地偽装・・・

私達を取り巻く環境は嘘や偽装だらけです。

ネット上の印鑑販売、宣伝サイトは99.9%が印章業界の二大汚点に関係しています。

ご注意下さい。

inserted by FC2 system